言語

エネルギー

オハイオ州がデータセンターの系統接続に180日前の通知を義務化

オハイオ州公益事業委員会(PUCO)は2026年8月上旬、AEPオハイオのデータセンター向けルールを強化し、データセンター企業に対して系統に接続する180日前に電力会社へ通知するよう義務づけました。この通知によって、AEPオハイオは新しい拠点ごとに電力を調達する時間を得られ、その新たな発電の費用はデータセンターが負担します。オハイオ州で大型施設を計画するあらゆる企業にとって、電力の申し込みは、手元に確保しておく選択肢ではなく、財務上の約束になりました。

執筆:Mike Mozg5分で読めます

AEPオハイオがデータセンターの接続前に、より早い予告を必要とした理由

AEPオハイオには、計画できる量をはるかに超える電力の申し込みが寄せられていました。AEPオハイオで顧客体験担当の副社長を務めるリサ・ケルソー氏は直接証言で、オハイオ州中部のデータセンターの需要は2020年の100MWから2024年にはおよそ600MWに増えたと述べました。同社は2030年までにオハイオ州中部で5GWに達すると予測していますが、これは予測であって、結果ではありません。

申し込みは、どちらの数字もはるかに上回っていました。ケルソー氏によると、AEPオハイオには50を超える顧客から90を超える拠点について、合計3万MWを超える問い合わせと仮の申し込みが届いていました。電力会社は、データセンターの使用量は契約した水準から大きくずれることがあり、実現しない予測需要のために設備を作れば系統が財務上のリスクを負うと主張しました。AEPオハイオは2023年3月、影響を調べるため、オハイオ州中部での新たなデータセンターとの電力供給契約を停止しました。

180日前の通知の仕組み

今回の決定は、データセンター企業に対し、系統に接続する180日前にAEPオハイオへ通知するよう求めています。PUCOによると、この通知期間で、電力会社は個別の入札や短期の購入によって、各データセンターに供給する十分な電力を確保できます。新たな発電にかかるすべての費用は、データセンターの顧客が負担することになります。

PUCOのジェニファー・フレンチ委員長は、この措置は、委員会がデータセンターの顧客向けに設けた別の料金区分と、「電気料金負担者保護誓約」での約束の上に築かれたものだと述べました。

「オハイオ州は、データセンターの建設に伴う追加の費用から顧客を守ることに全力で取り組んでいます」 ジェニファー・フレンチ氏、オハイオ州公益事業委員会 委員長

既存のデータセンター向け料金がすでに求めていること

通知のルールは、PUCOが2025年7月9日の命令で承認した料金制度の上に重ねられています。対象は負荷が25MWを超える新しいデータセンターの顧客です。こうした顧客は、実際の消費量にかかわらず、最長12年間、契約した月間容量の85%以上を支払います。料金制度には、四年間の立ち上がり期間、早期解約の違約金、計画が頓挫した場合のリスクを減らすための財務保証の要件もあります。既存の施設は25MWを超えて拡張しない限り適用を免除され、命令は新規受け付けの停止を段階的に解除する手順も定めました。

AEPオハイオと開発企業の電力計画はいまどう進むのか

AEPオハイオのデータセンター向けルールをあわせると、開発企業は早い段階で約束し、自らの申し込みの費用を負うことになります。通知を出し、電力会社が電力を調達し、顧客はその発電の費用を払い、さらに使っても使わなくても契約容量の85%を支払います。

規制当局は、この枠組みによって設備投資を実際の持続的な需要の伸びに合わせ、投機的な開発が設備増強の費用をAEPオハイオの150万の顧客に押しつけるのを防げるとしました。

ルールがAEPオハイオのデータセンター計画の件数をどう変えたのか

これまでに測定された結果は、料金制度によるものです。Data Center Dynamicsによると、その影響はすでに目に見えており、電力会社が抱えるデータセンターの計画の件数は半分以下に減りました。180日前の通知は新しいため、情報源はまだその結果を報じていません。オハイオ州は米国でも規模の大きいデータセンター市場のひとつで、180を超える施設が稼働しており、その多くがコロンバス周辺に集まっています。

データセンター事業者はこの方式に反対しました。マイクロソフト、Amazon Data Services、Google、Metaの子会社Sidecatなどの連合は、柔軟性と市場の仕組みを重視した対案の和解案を出していました。料金制度の命令が出たあと、データセンター連合(Data Center Coalition)でエネルギー政策を担当するルーカス・ファイクス氏は、ほかの主要なデータセンター市場で導入された解決策から大きく外れるものだと批判しました。

大きな電力を必要とする企業にとってのオハイオ州の方式の意味

データセンターの開発企業と、そのスペースを借りる企業にとっての教訓は、規模の見積もりです。テイク・オア・ペイの条件のもとでは、契約したのに使わなかった容量も85%分が請求されるため、実際の需要を上回る申し込みは直接のコストになります。通知のルールは、建設の予定に吸収しなければならない180日のリードタイムを加えます。

電力会社のほかの顧客にとって、ルールは保護として働きます。PUCOは、この和解によって、データセンター以外の顧客が、使われない投資の費用を押しつけられるリスクから守られるとしています。ほかの州も同じ問いに直面しています。オハイオ州のマイク・デワイン知事は、ほかの22人の知事とともに、トランプ大統領が呼びかける任意の「電気料金負担者保護誓約」に署名しており、署名者はいまや200を超えています。

よくある質問

オハイオ州のデータセンター向け180日前通知のルールとは何ですか

PUCOの決定で、データセンター企業に系統に接続する180日前にAEPオハイオへ通知するよう求めるものです。電力会社は、それによってデータセンターの費用負担で電力を確保できます。

AEPオハイオの料金制度のもとで、大型データセンターはどれだけの容量に支払う必要がありますか

25MWを超える新しいデータセンターの顧客は、実際の消費量にかかわらず、最長12年間、契約した月間容量の85%以上を支払います。

AEPオハイオのデータセンター計画の件数はなぜ減ったのですか

Data Center Dynamicsによると、2025年7月に承認されたデータセンター向け料金制度によって、電力会社が抱える計画の件数は半分以下に減りました。この料金制度のもとでは、容量の申し込みに支払い義務、違約金、財務保証の要件が伴います。

MOZGIIの視点

私たちならこう作ります

この事例の難しさは、実際の需要にならないかもしれない申し込みの上に予測を組み立てることにあります。AEPオハイオと同じ立場の電力会社のために計画のシステムを作るなら、私たちは申し込みごとにひとつの記録から始めるでしょう。拠点、所有者、申し込んだ容量、計画の段階、通知の日付、そしてその裏にある財務保証です。財務保証のある申し込みは、問い合わせとは分けて数えます。上に載せるモデルは単純なもので、段階ごとに、申し込まれた1メガワットのうち通常どれだけがメーターで測れる需要になるかを見積もり、電力会社自身の履歴からその見積もりを更新し続けます。

判断はやはり人が下します。需要計画の担当者が大きな申し込みをすべて確認し、規制当局の職員も電力会社と同じ数字を見ます。このシステムが崩れるのは、申し込みが重複する場面です。ひとつの開発企業が同じ計画を複数の電力会社に持ちかけたり、複数の関連会社がひとつの拠点群について申請したりする場合です。私たちなら、どの申し込みを数える前にも、拠点と所有者で照合するでしょう。

注目する指標はひとつ、接続から1年後に拠点が実際に使っている容量が、申し込んだ容量に占める割合です。オハイオ州の85%のテイク・オア・ペイのルールは顧客が支払う額の下限を定めていますが、電力会社は実際の使用量がその下限からどれだけ離れているかを知る必要があります。次に、データセンター側のためのツールを作るでしょう。計画中のサーバー群から申し込みの規模を見積もり、開発企業が考えうる最大の量ではなく、実際に使う見込みの電力を申し込めるようにするものです。

出典

この記事の事実の出典です。

  1. 01Ohio regulators direct data center firms to provide utility AEP Ohio with 180 days notice prior to grid connection - DCDdatacenterdynamics.com
  2. 02Regulator Approves AEP Ohio’s Landmark Data Center Tariffpowermag.com

Cookieを使用しています

MOZGII の改善のため、匿名の利用データを収集しています。同意なしにデータが収集されることはありません。 プライバシーポリシー · Cookieポリシー