IBMの調達AIアシスタント、年2万6000時間を削減見込み
IBMの調達AIアシスタントAskProcurementは、プレゼンテーションにそのまま使えるサプライヤー概要を数秒でまとめ、年間約2万6000時間を節約するとIBMが2026年8月24日に述べました。このツールは、何時間もの電話と調査を、調達、リスク、財務、営業のデータを引き出す1回の依頼に置き換えました。企業にとって、アシスタントが成果を出すのは、サプライヤーの判断のたびにスタッフが繰り返す定型の調査だと示しています。
IBMの調達スタッフを遅くしていたもの
サプライヤーの調査に時間がかかりすぎていました。IBMによると、サプライヤーの全体像をつかむには、社内の同僚と何時間も話し、さらに何時間も調査をしなければ、誰も何も決められませんでした。
IBMの最高調達責任者Lorie Meolaは、自分の部門の新しいツールを試す、非公式の「調達ラボ」を立ち上げました。ツールによって仕事がなくなる人には新しい仕事を見つけると、チームに伝えています。
「これらの技術で自分の仕事をなくせるなら、私はあなたに別の仕事を見つけます。そこへ向けて、自分の力で働き方を変えていってください。」 — Lorie Meola、IBM最高調達責任者
IBMがサプライヤー調査のために作ったもの
IBMは、依頼に応じてサプライヤーの概要をまとめるAskProcurementというアシスタントを作りました。調達、リスク、財務、営業の各部門のデジタルアシスタントと連携し、社内アプリケーションと外部の情報源からデータを引き出し、プレゼンテーションにそのまま使える概要を作ります。
このツールは、自社のAI製品を自社で使う「Client Zero」プログラムの一部です。CEOのArvind Krishnaは2023年初めに、IBMを世界で最も生産性の高い会社にするという目標でこのプログラムを始めました。ルールは「排除、簡素化、自動化」という言葉にまとめられています。
IBMのアシスタントが日々どう働くか
IBMのアシスタントは1つの型に従います。チームはまず、ハイブリッドクラウド上の同社のエンタープライズ管理プラットフォームで、複数のシステムのデータを信頼できる単一の情報源にまとめ、次に仕事を簡素化し、その領域のアシスタントを作ります。
これらのアシスタントの多くは、社内データで学習した比較的小さな言語モデルで動きます。重要なテーマで答えに自信がないときは、質問を人間の専門家に回すよう指示でき、IBMはこれにより作り話が減るとしています。IBMは、多くの領域別アシスタントを単一のエージェントAskIBMに統合する計画で、IT部門は、各AIエージェントが固有のIDを持てるよう、IDとアクセス管理を整備しています。
IBMの数え方によるIBM調達AIアシスタントの節約
IBMによると、AskProcurementはサプライヤーの概要を数秒で作り、年間約2万6000時間を節約します。調達スタッフはいま、事業上の課題やサプライヤーとの関係により多くの時間を使えるようになったと、同社は述べています。
他のアシスタントも同様の成果を報告しています。IBMには、米州の従業員のIT問題に対応する専門職が100人おり、年間約4000万ドルのコストがかかっていました。100日のスプリントで作られ、最も頻度の高い問題の80%で学習したAskITアシスタントは、複雑な案件のために24/7の人間によるチャットを維持しながら、サポートコストを1800万ドル節約しました。人事では、管理職が年間9万件を超える従業員の異動を扱っており、従来のオンライン手続きでは7件に1件の割合でエラーが出て、14.1%で人事の助けが必要でした。昨年は異動の約84%がAskHRエージェントを通り、IBMは現在のエラー率をゼロとしています。社全体では、IBMは2024年にAIが従業員の390万時間を超える時間を節約したとしています。
IBMの結果が他社に示すこと
IBMの数字が際立つのは、ほとんどの企業がそれを得られていないからです。IBM Institute for Business Valueによる世界のCEO調査では、期待した投資対効果を出したAI施策は25%にとどまり、全社に拡大できたのは16%でした。
IBMの答えは、まずプロセスを直すことです。変革・運用担当のシニアバイスプレジデントJoanne Wrightは、新しい技術を適用する前に、何をやめるかを決め、ワークフローを設計し直さなければ、悪いプロセスを自動化する危険があると述べています。IBM以外の調達チームについては、同社はDun & Bradstreetを挙げ、顧客がwatsonx Orchestrateで調達業務にかかる時間を推定10〜20%減らせる可能性があるとしています。
よくある質問
IBMのAskProcurementアシスタントは何をしますか?
IBMの調達、リスク、財務、営業の各部門のアシスタントと連携し、サプライヤーに関する社内外のデータをまとめて、プレゼンテーションにそのまま使える概要を数秒で作ります。
AIはIBMのどれだけの時間を節約しましたか?
IBMは、2024年にAIが従業員の390万時間を超える時間を節約したとしています。AskProcurementだけで、年間約2万6000時間を節約します。
IBMはどの仕事を自動化するかをどう選びましたか?
運営委員会が外部のベンチマークを使い、設計し直すか自動化したときに高い効果が見込めるワークフローを狙い、チームはAIを加える前に各ワークフローを簡素化しました。
MOZGIIの視点
私たちならこう作ります
サプライヤーの概要は文章を書く作業に見えますが、ほとんどはデータの作業です。アシスタントの質は、調達、リスク、財務、営業のどの記録に届くか、その記録がどれだけ新しいかで決まります。AskProcurementのようなアシスタントを作るなら、バイヤーがいま確認するすべての情報源、その担当者、更新の頻度を一覧にするところから始めます。
アシスタントにはそれらの情報源への読み取り専用のアクセスを与え、概要のすべての行について元の記録を引用させます。見つからなかったものは、穴を埋めずに「欠落」と記します。サプライヤーに関する判断はバイヤーが承認し、概要には使われた各事実の日付を示します。
情報源が食い違うとき、たとえば財務が持つ支払い記録とサプライヤー自身の提出書類が違うときに壊れます。情報源の更新が止まったときも、概要は完全に見えるため、気づかないうちに壊れます。外部の情報源には独自のチェックが必要です。サプライヤーに関するニュースが間違っていることもあるからです。
追跡する数字は1つ、バイヤーが使う前に概要を修正または却下する頻度です。次に、すでに取引のあるサプライヤーで重要な変化があったとき、次の依頼を待たずにバイヤーに知らせるアラートを作ります。
出典
この記事の事実の出典です。
- 01Will AI Make IBM the World’s Most Productive Company?SearchChevron DownChevron DownChevron DownMenusponsored.bloomberg.com
- 02Will AI Make IBM the World’s Most Productive Company?SearchChevron DownChevron DownChevron DownMenusponsored.bloomberg.com
- 03IBM Introduces Identity and Control for AI Agents, Securing Frontier Intelligence for the Enterpriseprnewswire.com